また馬場さんの話
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実際、馬場さんはアメリカに残るか日本に戻るかでかなり迷ったらしい。まだキャリア4、5年の新米レスラー。だが、外国人レスラーを上回る大きな身体、そしてトップレスラーと対等に戦える実力とセンス。あの時代、コワルスキーと45分いっぱい戦えて内容を魅せられる日本人レスラーは馬場さんだけだったはず。アトキンスに徹底的に鍛えられたからスタミナが凄かった。冬にカナダのアトキンスの自宅そばで雪の中での腿上げダッシュは本当キツかったとよく言っていた。試合のスケジュールをこなしながら特訓に休みはなかったと言うんだからこたえたろうな。お陰でスタミナはメチャクチャついた。歴代、30分、45分、1時間の時間いっぱいの試合数は馬場さんが一番だろう。あの大きな身体でねぇ。20代の馬場さんは凄かったんだなぁ。だけど最初の凱旋帰国時の半年はあまりいい思い出はないようだ。リング上では大活躍だったが、リング外となると先輩後輩の縦の世界。嫉妬やら何やらいろいろあったと聞く。再渡米した時したはホッとしたようだ(笑)。だからまた日本
に戻るってことにそれほど気乗りはしなかった。アメリカで十分食っていける。各州の大物プロモーターはすぐにでも好条件で契約したがっている。今さら嫉妬の渦巻く日本マットに戻ることはあるまい。…しかし、様々な状況下帰国することになった。いざ帰国してみると周りの態度が豹変している。自分に対する気の使い方が半端ない。嫉妬のしの字もない。当時、豊登と並ぶエース扱いとなったけど観客動員力ではジャイアント馬場がNo.1。結局は力道山亡き後の日本プロレス界は馬場さんに頼るしかなかったのだ。馬場さんが日本プロレスのチャンピオン時代、観客動員もテレビ視聴率も力道山時代に遜色なかった。本当にあの時、馬場さんが帰国してなかったら日本プロレスマット界はどうなっていただろう。馬場さん、そしてデストロイヤーは力道山以後の日本プロレス界の大恩人だと思うなぁ。
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渕選手へ
馬場さんのお話、拝見しました。数多い選択肢から日本のプロレスを選んでくださったお陰で現在のプロレスが在るのかと。本当にありがたい事です。やっぱり少し怖いお話でしたので機会が有りましたら優しいお話をお願い致します。貴重なお話を綴って頂きまして、どうもありがとうございます。